MaruMine’s blog

発達障害者の愚痴やプログラミング、ゲーム開発なんかについて書きます。

日刊SPA!「職場を蝕む大人の発達障害」を読んで

 MaruMineです。

 最近界隈で話題になってる日刊SPA!発達障害の記事。タイトルが差別的とかで批判的なコメントが多いのですが、昨日行った銭湯に置いていてちょうど良いので読んでみましたが、内容は非常にしっかりしてました。

 当事者や専門家へのインタビューもされていて憶測で書かれてる記事でないのは確かで、発達障害は迷惑だの邪魔だの能力が低い無能といった事は書かれておらず、職場での問題について現実的な事や当事者の苦しみについて書かれていました。タイトルで差別的だと思われる方は多いのですが当事者に寄り添った内容だと僕は思いました。

 タイトルについて「職場を蝕む」という表現が差別的だって声が大きいのですが、これは発達障害者が職場に迷惑をかけるという意味よりも「大人の発達障害」という概念が職場に混乱をもたらすという捉え方をしたほうが正確だと思います。

 まず、大人の発達障害の概念は最近知られる様になったもので、発達障害とはこれまで子供特有のもので大人になるにつれて自然と治るものだと思われていたがそうでなかったと、そして発達障害が身近な存在になっていったのに対して当事者や企業、支援者もどのように対応すれば良いのか困っているのです。そういう意味で蝕むという表現を使われているのでしょう。

 例えば僕の前職のインストラクターの仕事というのは教えるだけじゃなくて、営業や事務、接客もしなくてはいけなくて一筋縄ではいかないんですね。全員に全部の能力が求められて一つだけ得意なのに専念すれば良いというわけには行きませんでした。なのでこういう職場で突然発達障害の従業員のために対応しなさいと言われても難しいわけです。発達障害の性質上合わない仕事も存在するわけでそういった職場の社員が実は発達障害でしたとなっても本人も会社もどうしようも無いんですね。どうしようも無い事でも対応を迫られて困り果てる。まさに職場が「大人の発達障害」に蝕まれてるというわけです。決して当事者が迷惑だというニュアンスの内容はありませんでした。

 ただ、この記事は当事者が読むにしては既に知っている内容が多くあり、読んでいて「なるほど」よりも「そうそう」って感想を抱く事が多く、発達障害について詳しく無い人が読むべき内容だと思いました。

 改めて書きますが、発達障害を貶す内容ではないので当事者を見下して排除したがる人が読んで喜ぶ内容ではありません。

 これは問題提起の記事なので、差別的な内容と決めつけて葬って良い内容ではありません。是非とも多くの人が読むべき記事だと思いました。当事者の方も騙されたと思って読んでみてください。